春日大社特集Vol.10 春日大社周辺飛地境内の末社

春日大社は広大な境内に本社や摂社、末社がありますが実は境内の外にも春日大社に属する社殿が点在しています。社は小さくても霊験あらたか。ぜひお参りしてみてください。
摂社・末社とは?
摂社・末社とは

摂社・末社は、神社の本社とは別ではあるものの、その神社の管理に属し、境内や付近の境外にある小規模な神社のこと。摂社・末社に関する規定はとくにありませんが、一般的には神社の祭神とゆかりが深い神を祭った神社が摂社、それ以外の神社が末社とされており、末社、摂社、本社の順に格式が上がっていきます。

飛地境内とは

境内とは、神社や寺院が占有している土地のこと。古くから神聖な場所として位置づけられており、けんかや殺生などが禁止されています。飛地境内は大部分を占める土地の中や地続きでなく、まったく他の土地にあるものの、境内社として位置づけられている社殿のこと。飛地境内は境外と呼ばれることもあります。

采女神社
采女神社
命を絶った池から表を背ける神社
猿沢池の西北の隅にある、鳥居を背にして社が立つ珍しい神社。奈良時代に帝の寵愛が衰えたのを嘆いて猿沢池に入水した采女(女官)の霊を慰めるために建てられたましたが、一夜のうちに社を後ろ向きにしたと伝えられています。
采女祭り
中秋の名月の日に猿沢池で行われる「采女祭」は、17時ごろから秋の七草で美しく飾られた花扇や稚児、御所車に乗った十二単姿の花扇使などが市内を練り歩く花扇奉納行列がスタート。神社において神事が行われた後、2隻の管絃船が猿沢池に浮かぶ40余りの流し灯籠の間をぬって池をめぐり、最後に花扇を池中に投じて終了します。
野上神社・石荒神社
野上神社・石荒神社
若草山の山麓に鎮座する末社
若草山の南ゲートからはいってすぐにある「野上神社」は、春日大社の神官により山焼きの安全を祈願する祭典が行われる神社。「野上神社」のすぐ後ろに鎮座する「石荒神社」はふたつに割れた巨石がご神体で、式年造替の際には大工衆たちがここでお祓いを受けます。
若草山の山焼き
標高342mの小高い山で、笠を3つ重ねたような姿から三笠山とも呼ばれている若草山。毎年1月に行われる「山焼き」は、江戸時代以前から行われていましたが、明治時代から正式行事になりました。芝原に覆われた山腹を炎が這い上がり、一瞬にして火の海となる様子は圧倒的な迫力。奈良の早春の風物詩となっている壮大な祭礼です。
赤乳神社・白乳神社
赤乳神社・白乳神社
鎌倉時代以前から祭られている境外の古社
春日山の南山麓ともいえる能登川の左岸ほとりに鎮座する「赤乳神社」は、稚日咩神(わかひめのかみ)という機織りの神様が祭神。「赤乳神社」より150mほど上流にある「白乳神社」には志那斗弁神(しなとべのかみ)という風の神様が祭られています。
女性専用絵馬
「赤乳神社」は女性の腰から下の病に、「白乳神社」は女性の腰から上の病に霊験あらたかとして古くから信仰を集めてきました。春日大社境内にある若宮のすぐそばには、両神社の遙拝所があり、それぞれのご神徳にあやかれる“赤襦袢”と“白乳”が描かれた絵馬が奉納されています。絵馬はどちらも夫婦大國社で授与。

こんなところも春日大社の末社があります!春日奥山五社

高山神社

春日大社の奥山で古くから神の山として崇められている春日山は、手つかずの自然に囲まれたユネスコの世界文化遺産のひとつ。
「春日奥山五社」はその山中に鎮座する春日大社の末社で、それぞれ水を司る神様が祀られています。

旧柳生街道の近くに鎮座する小さな社

春日山南麓を西に流れる能登川水源に位置する神社で、祭神は春日四座、若宮、祓戸、水谷神。社の前は湿地となって興福寺東金堂衆が据え付けた石船が置かれています。

鳴雷神社

稲を育てる雨をもたらす雷を神格化

佐保川と能登川の分水嶺に鎮座する歴史書にも名を残す古社。春日大社の摂社末社のうちこの神社のみ新嘗祭が行われます。目の前に竜王池があることから古くは竜神信仰も盛んでした。

神野神社

常陸の鹿島神社方面に向いて建つ神社

春日山の最高所に鎮座する神野神社は、春日大社創建以前から春日山に祭られていたのではないかとされる水分神。都に住む人々の生活用水を守り続けていると言われています。

上水谷神社

雨乞い祈願の形跡が残る谷間の社

春日大社境内を流れる水谷川源流の湿地帯に鎮座。かつてはこの地に7つの社があったことが記録に残っています。社前には興福寺西金堂衆が据えた石船が残されています。

大神神社

もともとの祭神は牛頭天王とされる神社

奥山ドライブウェー近くの斜面に祭られた神社で、祭神は大物主神。興福寺の僧が残した日記の1588年の記述に「春日山ノ北荒神」とあるのがこの大神神社と言われています。

春日山原始林とは?

春日山原始林は1100年以上前に狩猟と伐採が禁止され、大切に守られてきた春日大社の聖域で、国の特別天然記念物。春日山原始林を周回する全長9.4kmの遊歩道があり、巨木や昆虫、鳥類の観察など、自然とのふれあいが楽しめます。

衣装協力

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野上神社・石荒神社

「式年造替」とは、神様の尊さを認識し、さらに次世代へとご存在を伝え継ぐため、創建以来ほぼ20年に一度行われてきた春日大社における最上の神事。御本殿などの建物の建て替えや修復を行います。今次造替は60回目の節目を迎えます。平成19年の一之鳥居より修繕が始まり、平成28年の御本社御本殿の正遷宮をもって完了する予定です。

檜皮葺について
神さまと深い縁で結ばれるために檜皮の奉納を

「檜皮葺」は古くから伝わる世界に類を見ない日本独自の屋根工法。瓦葺が伝来した当初は瓦葺の格式が高いとされていましたが、平安時代以降は檜皮葺が屋根葺工法の中で最も格式の高い技法となり、現在でも多くの文化財の屋根として用いられています。春日大社の各社殿の屋根も檜皮葺で、100年以上経った幹の直径50cm以上の檜の生木から剥いだ皮を何枚も重ねて造られます。春日大社では屋根修理の材料となる檜皮の奉納を受け付けており、その檜皮を使って各社殿の葺き替えが行われています。

檜皮奉納についてはこちら
一枚一枚、丁寧に手作業なんですね!

春日大社へのアクセス

奈良県奈良市春日野町160 TEL.0742-22-7788
【交通アクセス】
近鉄奈良駅、JR奈良駅から奈良交通バスで
●春日大社本殿行「春日大社本殿」下車すぐ。
●市内循環・外回り循環「春日大社表参道」下車、
徒歩約10分。
※季節によりバスの運行や時間が変更になりますのでご確認下さい

【開門時間】
夏期(4月~9月)/6時~18時
冬期(10月~3月)/6時30分~17時
※諸行事の際は変更

近隣地図
交通アクセス 交通アクセス

平成26年4月3日、奈良県、奈良市のほか、経済団体、交通事業者、観光団体などをメンバーとする奉祝行事実行委員会が設立されました。
この実行委員会は、式年造替の持つ歴史的・文化的意義を深く理解し、全国、ひいては世界の人々とともに広く共有化し、未来へ引き継いでいくことを願いに結成されました。造替の意義とこころを伝える、さまざまな行事・事業を奈良県民あげて推進・実施するとともに、内外に広く情報発信します。そして、日本文化源流の地である奈良に数多くの方々に訪れて頂き、春日大社を始め、奈良が発し続けてきた繁栄と平和への願い、感謝のこころに触れる場と時を提供していきます。詳細はホームページをご覧ください。 http://www.kasuga-houshuku.jp/

春日大社 第六十次式年造替記念 奉祝行事実行委員会


2015年3月25日に配信された記事で、掲載情報は配信当時のものです。
内容が変更になる場合がありますので予めご了承ください。